【オススメ】『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』 ベタだけど充足感で満たされる名作

一度見ただけで記憶してしまう能力にあこがれたのは私だけではないだろう。『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』はそんな天才の成長物語。あやかりたい。

誰もが「一度見ただけですべて記憶する」能力に憧れたことがあるだろう。
憧れるだけでなく、実際に能力があるとふるまうこともあったかもしれない。
そう、いわゆる中二病に多く見られる症状だ。

私も罹患していた。
ちょうど中学2年のころ、一度見ただけで記憶とまではいかないが、それに近しい存在になるべく行動した。

授業中、教師の話すことを頭のなかで追いかけて復唱する。
板書はノートにとらない。
クラスメイトに「あいつノートとらないのに全部記憶してやがる」と驚かれるのを夢見た。

しかし期待に反してそんな話は振られない。
みんなノートをとるのに夢中で気づかないのかと思っていたが、誰も私に関心がなかったというのが正解だろう。

地道に続けていた頭のなかでの復唱は、みんなの注目を集めることはできなかったものの、勉強に効果はあったようで成績が伸びた。

3年になっても続けていたが、高校に入るとどうしてか眠気が勝ち、気づけば授業が終わっているということが続いた。
睡眠学習スキルがあれば十分だったのだが、もはや私に手を打つ術はなく、成績は急降下の一途をたどった。
凡人をようやく思い知ったときにはすでに受験生になっていた。

映画の話

一方で天才は確かに存在する。
カメラのシャッターを押すように見たものすべてを記憶し、かつ応用し、あまつさえ新しいアイディアを閃いてしまう人間が。
レインマン』のレイモンドのようなサヴァン症候群では、芸術センスをもちあわせることもあるらしい。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』は、そんな天才ウィル・ハンティングが人として成長するのを見届ける映画だ。

アカデミー賞®の9部門でノミネートされ、映画業界に本物の衝撃を与えたサクセス・ストーリー。ロビン・ウィリアムズ(助演男優賞)、そしてホットな新人のマット・デイモンとベン・アフレック(脚本賞)が見事、オスカーを受け取った。全米トップの大学で最も才気のある若者は学生ではなく、床清掃員の青年だった!天才であるにも関わらず、失...

マット・デイモン演じるウィルは孤児院育ちで、貧しくすさんだ毎日を送っていた。
あることをきっかけにして、清掃員として働いていた大学の数学教授に才能を認められる。
しかし才能を活かした仕事に勤めるためには性格に難があり、他の大学で心理学を教えるショーン・マグワイアのカウンセリングを受けることになる。

展開は不良少年がメンターと出会うことで成長するというベタなものだが、ところどころ心に染み入るシーンやセリフがある。

将来ウィルにどうなっていてほしいかを伝える友人チャッキー。
しきりに“It’s not your fault”と繰り返すショーン。
ウィルが旅立ったことを知って家を後にするチャッキー。

マット・デイモンとロビン・ウィリアムズもさながら、友人のチャッキー・サリヴァンを演じたベン・アフレックの演技もいい。
特に最後の去り際、寂しそうな嬉しそうな複雑な心情がいたく伝わってきた。
どうやら私は男同士の友情に弱いらしい。

こういう天才系の映画は数多あるが、この映画を観ると他の作品に対して「どうせ『グッド・ウィル・ハンティング』と似た感じでしょ」というレッテルを貼ってしまうようになる。
それだけ心に残るということだ。
それは我々が凡人だからこそ、感じられるものなのかもしれない。

参考)
http://t-star-field.up.seesaa.net/pdf/gwh.pdf

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