『ハッピーログイン』 FBに侵された恋愛模様

1つの作品で、複数の話が並行して進むのであれば、最後にはいろいろな伏線が回収されたうえで結びつく、そういうものが理想だ。『ハッピーログイン』に登場する3組のカップルは、それぞれ設定がいいのに最後まで特に絡まない。カレーライスのルーと具とライスを別々で食べているようだ。

私はFacebookになじみがない。
SNSはミクシイ→アメピグ→ツイッター→インスタという経歴で、FBにはほとんど触れたことがなかった。

Petallyのアカウントはもっているが、全く使用していない。
というかこの記事を機会にやめちゃおうかとも思っている。

しかし日本では、企業や中高年の男性がユーザー層のメインだと聞く。
そこにターゲットを置く広告を出すにはうってつけの媒体だ。
まあ欧米では今や広告出稿もひと悶着あり、ポリシーを変えたとはいえ、この状況はしばらく尾を引きそうな気がする。

映画の話

そんな個人的にパッとしないFBだが、韓国映画『ハッピーログイン』の世界では、ほとんどの登場人物がFBのヘビーユーザーだ。

詐欺にあい家を失った独身アラフォーCA(チェ・ジウ)、天狗になっているイケメン韓流スター(ユ・アイン)、女性と付き合ったことのない草食系の天才作曲家(キム・ハヌル)、気難しい性格の売れっ子脚本家(イ・ミヨン)、婚期を逃したおせっかい者のシェフ(キム・ジュヒョク)、恋...

投稿機能を活用するのはもちろん、常に知り合いのページをチェックし、連絡手段としても使用している。
韓国と言えばカカオトークのイメージがあるが、一切出てこない。

物語の内容は、「俳優ジヌと脚本家のチョ先生」「耳の聞こえない作曲家スホとたぶん映像制作会社ADのナヨン」「食堂のおじさんとCAのおばさん」の3組のカップルが、いろいろあって結局結ばれるというもの。

FBにログインしたらハッピーという話?

スホとナヨンの関係をもっとこじらせてほしかた。
おじさんとおばさんの関係性が一番観てて楽しい。
映画のなかで一番盛り上がっているチョ先生とジヌはどうでもいいなー。

というようなことを思ったが、総じての感想は「ごちゃごちゃ」。
それぞれに起承転結はあるのだが、なにせ3組の話をまとめるのだから節操がない。
特にラストの駆け足感は残念だった。

過去をいつくしむ

CAのおばさんを演じているのは、かのチェ・ジゥだ。
冬のソナタ』は家族が観ていたのを横目に観ていただけなのであまり記憶がない。
ラストにヨン様がチェ・ジゥを呼ぶシーンに感動したことだけ、かすかに覚えている。

日本の映像作品で泣いたことはないが、海外の、特に韓国の作品にはちょくちょく泣かされている。

冬ソナは「忘れていた日本の情緒が思い出される」と評されていた気がするが、そういうことなのだろうか。
だとしたら、私自身は改めなければいけないと感じてしまう。

昔を想うことは、美しく見えるが実際は危険だ。
今を楽しみ、いい未来を展望したい。
かといって感傷に浸る心も忘れずにいたいけど。
つまりは柔軟な人。そういうものに、私はなりたい。

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